(1)ご相談内容
処理が不安定で年数回沈殿槽から汚泥がキャリーオーバーしている。
(2)問題点
現場担当者の知識・経験が乏しく、運転管理方法が確立されていなかった。
年に 4 回程度沈殿槽からキャリーオーバーが発生していた。
大型連休時に処理が著しく悪化していた。
(3)課題
沈殿槽の汚泥界面管理方法を構築し、キャリーオーバーを防止する。
得られたデータを基に管理目標値を迅速に構築・運用し、処理を安定化させる。
大型連休時の対応策を構築する。
処理安定化とコスト削減を踏まえた最適な設備改造計画を実施する。
(4)解決方法・結果
SACRA レンタル機を活用し、トレンドデータの見える化によって課題を発見し、迅速に対策することができた。
曝気槽で測定した特定の数値の変化が大きいことが処理不安定の主要因であることが分かった。
SACRA の連続データと点検時のデータを踏まえて、曝気槽MLSS、曝気槽DO 、SVI 沈殿槽汚泥界面の管理目標値を構築した。
構築した管理目標値を運用した結果、適切な DO、MLSS 管理により、汚泥沈降性が大きく改善された。
汚泥性状の改善と汚泥沈降性悪化時に沈降剤を使用することで、沈殿槽でのキャリーオーバーを防止できた。
運転管理方法の確立により、担当者(6 名)の考えが統一され、作業効率と取組姿勢が改善された。